新型コロナウイルス感染拡大は、飲食店や観光業などさまざまな業種に大打撃を与えています。
売上減少が発生するなか、固定費の支払いに頭を抱えている経営者やオーナーは少なくありません。
コロナ過において経済産業省・中小企業庁は、「家賃支援給付金」の交付を決定。
条件を満たす申請者に対して、法人や個人事業主に家賃支援をします。
家賃支援給付金とは?どんな人や事業者におすすめ?
新型コロナウイルス感染症拡大を受け、2020年4月に緊急事態宣言発令。その後も緊急事態宣言の延長がなされました。
休業を余儀なくされた会社の数は多く、売上減少へとつながってしまいました。その影響で閉店・事業の縮小という決断を下した会社もあり、日本経済への影響はますます大きくなる見通しです。
そこで経済産業省は、コロナ過の事業継続を支え、地代・家賃(以下、賃料)の負担を軽減することを目的とした給付金交付を決定しました。オフィスや店舗の賃借人である事業者に対して、法人は最大600万円、個人事業主は最大300万円給付金を給付します。
こんな会社や事業主におすすめ!
・売上減で賃料支払いが難しい
・いつまで続くかわからない自粛で売上減が不安
・できるだけコストカットしたけれど、固定費の割合が大きい
・フリーランスで働いているが、案件が減ってしまった など
給付の対象
法人資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者。医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人も対象。
またフリーランスなど個人事業主も対象。
法人の場合
以下のすべてにあてはまる方が対象です。
(1)2020 年 4 月 1 日時点で、次のいずれかにあてはまる法人であること。
ただし、組合もしくはその連合会または一般社団法人については、その直接または 間接の構成員たる事業者の 3 分の 2 以上が個人または次のいずれかにあてはまる法 人であることが必要です。
1.資本金の額または出資の総額が、10億円未満であること。
2.資本金の額または出資の総額が定められていない場合は、常時使用する従業員の数(※2)が 2,000 人以下であること。
(2)2019 年 12 月 31 日以前から事業収入(以下、売上という。)(※3)を得ており、今後も事業を継続する意思があること。
(3)2020 年 5 月から 2020 年 12 月までの間で、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、以下のいずれかにあてはまること。
1 いずれか1か月の売上が前年の同じ月と比較して50%以上減っている。
2 連続する3か月の売上の合計が前年の同じ期間の売上の合計と比較して30%
以上減っている。
(4)他人の土地・建物をご自身で営む事業のために直接占有し、使用・収益(物を直接
に利活用して利益・利便を得ること)をしていることの対価として、賃料の支払い をおこなっていること。
個人事業者も家賃支援給付の対象?
今回の家賃支援給付金は、フリーランスを含み幅広い事業主を対象としています。
対象となる個人事業主
業務委託契約等に基づく事業活動からの収入を、主たる収入として、税務上の雑所得または給与所得で、確定申告をしている個人事業主。
フリーランスの方は、取引先の業績悪化で案件が減ってしまったという人も少なくありません。
新たな案件獲得のための営業活動もしづらい状況で、家賃の支払いに使える給付金をもらうことで、今後の暮らしへの安心感につながるでしょう。
最大600万円の給付?2月15日の締切に間に合わないときは?
給付金額は、法人か個人事業主かで上限が異なります。
給付額
申請日の直前1か月以内に支払った賃料などをもとに、算定された金額を給付。
法人は最大600万円、個人事業者(主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者等も含む)は最大300万円。
申請期間
給付金の申請期間
2020年12月時点で申請受付中!2021年2月15日まで。
電子申請の申請期間
2021年2月15日の24時まで。
(主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者等の申請の受け付けは、2020年10月29日から開始されました)
ただし、必要書類の準備に時間を要するなど、上記の期限に間に合わない特段の事情がある場合は、2021年1月31日23時50分まで追加の提出受付可能です。
ただし、特段の事情については、書面(様式自由)を作成し、申請時に添付が必要ですのでご注意ください。
様式例はこちら
申請期限以降も、事務局から送られた不備の修正(再申請)は可能です。
家賃支援給付金の申請手続きはスマホでもできる
家賃支援給付金を受けるためには、書類の準備と提出が必要です。煩雑にも思えますが、スマートフォンやパソコンから申請可能ですので、ぜひWebサイトにアクセスしてみましょう。
申請の手続方法
パソコンやスマートフォンで家賃支援給付金ホームページにアクセス。WEB上でマイページを作成し、申請の手続ができます。
マイページの作成
2 申請ボタンをクリックし、メールアドレスなど必要項目を入力。
3 入力したメールアドレス宛てにメールが届いていることを確認し、メールの案内にしたがって登録。
4 登録されたID・パスワードを入力すると、「マイページ」作成完了。
作成されたマイページ上から、必要な申請書類を添付し、申請手続きを進めます。書類に不備があった場合も、マイページに通知が届きます。
登録したメールアドレスにも通知が届きますので、安心してください。
申請が完了から振込まで
家賃支援給付金事務局より、申請者本人および賃貸人らまたは管理業者宛てに「給付通知書」が発送されます。
その後、登録口座に家賃支援給付金が振り込まれます。
申請方法がわからないときはサポートをお願いしましょう。
補助員が入力サポートをおこなう「申請サポート会場」を開設されています。
WEB上での申請が難しい場合は、「申請サポート会場」を利用してください。
要件に当てはまらなくても給付対象かも!?
給付要件にあてはまらない人でも、「例外に該当する」として給付の対象となる可能性があります。
ただし、通常の要件にあてはまる場合の申請に比べて、申請内容の確認に時間がかかります。
例外についての問い合わせ先
相談ダイヤル
家賃支援給付金 コールセンター
0120-653-930
受付時間:8:30〜19:00
平日・日曜日対応(土曜日・祝日除く)
また、今回の家賃支援給付金は新規事業者も対象とすることが検討されています。
2020年1月~2020年3月の間に設立した事業者が対象となるかが現在検討中です。
給付されるかどうかが決定され次第、その内容が公表されますので経済産業省や中小企業庁が発信する情報を見逃さないようにしましょう。
固定費の負担を軽減できる家賃支援給付金の申請はお早めに!
新型コロナウイルスによって、人の行動や購買意識、社会のニーズは大きく変わりました。
経済活動は生活の基盤であり、人々の人生を楽しく豊かにする重要なもの。
コロナ過を乗り越えて、事業継続していくためにも、家賃支援給付金を活用してはいかがでしょう。
締切間近のため、準備もれがないようにWebサイトをしっかり確認してくださいね。